またまた更新がご無沙汰、しかもあっという間に9月も終わり…
最近日が落ちてからはめっきり涼しいですが、台風の接近で
何となく蒸し暑い今日この頃…
これも月が変われば少しマシになるのかなぁ。


さて、先週は休みを利用して、出来るだけ人との接触を避けながら、
マイカーで高知西部の方へ出かけていました。
高知と言えば太平洋!カツオ!そして日本酒!!
という事で、またおいおい戦利品を紹介していけたらなと思ってます。
今、シーズン本番の「アレ」を中心にね。ひやしておろしたやつをね。


でも今回の記事は過去の積み残し分より。
しかし、積み残しと言っては失礼か。
かな~り美味しく、筆者のお気に入りになったので、
瓶を空けてさほど日を置かずに紹介しようと思った訳です。


天寶一 中汲み 山田錦純吟


広島県東部の玄関口、福山市に蔵を構える、
その名も株式会社 天寶一さんの手掛けるお酒で、
広島を代表する主力銘柄の1つである。
通には解説するまでもないと思うが、銘の読みは「てんぽういち」。


7月の連休に広島を訪れた折、過去に紹介した夏酒と共に購入。
しかしその後、お盆に購入したお酒やらで日本酒の渋滞が起こり、
かつそれらの紹介を優先したがために、開けたのがついこの間になったのである…


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原料米はもちろん表記の通り、山田錦。
しかも広島県産を100%使用。
仕込み水にもこだわっているようで、地下200mから汲み上げた、
「古代水」という超軟水を使用しているとのこと。

「天寶一」、割とメジャーな銘柄という印象だったため、
敢えてこれまでしっかり飲んでこなかったという経緯もあるのだが、
今回のこのお酒は、その事を後悔するほどによく出来たお味だった…!


という事で前置きはこの位にして。
レビューへと移らせて頂く。


まずは冷酒。

香りは第一に爽やかな印象。
メロン、スイカ的なウリ科果実の吟醸香と、アルコールの香気のバランスが良く、
非常に清涼感のあるスッキリとした、清廉な香り。

飲んでみると、すっとキレの良い口当たりだが、口の中で旨味と酸味、
そしてアルコール感がふんだんに感じられ、全体的にしっかり目の味。
甘味は控えめで、クラシカルなお酒らしい味わい。
飲んだ後も、喉の奥から香り立つアルコール感が、心地良い存在感を示す。


続けて燗に。

香りは柑橘、レモンを思わせる、しゃっきり、さっぱりとした酸味主体に変化。
その中にまた芳しいアルコールの香気が感じられ、これまたザ・お酒、
といった仕上がり。

吟醸酒らしい滑らかな口当たりがまずお出迎え。
次に、舌に触れた瞬間に香り立つアルコール感、
そしてお米の旨味がしっかりと感じられる。
それだけでなく、梨のようなほのかな甘味もあり、
全体として、クラシカルな味ながら、バランスの取れた美味しさを
しっかり感じられる味わいになっている。


冷やしても燗でも、クオリティの高い味を楽しめる優秀さ。
丁寧に美味しく仕上げた、お酒らしいお酒、という印象を受けた。
これを飲まずにいたのは不覚…
芳醇なアルコール感が好きな人には是非飲んで頂きたい。

定番品かつ、蔵元HPでオンライン直販も取り扱っており、
手に入れやすい、という点でもポイントは高い。
また正月辺りに欲しいところである…w


味:★★★★★(芳醇なアルコール感にしっかりとした味、王道の美味い酒)
入手難易度:★★★(蔵元HPより通販で購入出来るため、さほど苦労しないはず)