帰省をしなかったのでやや持て余し気味な4連休…
まぁ普段忙しいし、天気も悪いので身体を休めるには丁度よいかな?と。
相変わらず毎日飲んでるけど…w


最近日曜更新が常態化してましたが、本日は次の予定まで暇なので
空いてる時間でサクッと更新~。
せっかくの連休だがコロナに雨と、盛り上がらない気分をアゲてくれる、
さっぱりとした夏の日本酒を、今回もご紹介。


多満自慢 夏の生酒 純米吟醸


その名の通り多摩のお酒である。
西東京、多摩の入口に位置する福生(ふっさ)市に蔵を構える、
石川酒造株式会社さんのお酒。
そう。珍しい(?)東京都産のお酒である。

だいぶ前に当ブログで紹介した、「丸眞正宗」(※)や、
都会のど真ん中、浜松町に蔵を構える新進気鋭の「江戸開城」、
最近取り扱い店が多くなってきた印象のある、
東村山の「屋守(おくのかみ)」など、それなりに銘柄は存在しているのだが、
やはり全国的にみると珍しい印象…
(※)生産中止後、埼玉の小山本家酒造が引き継いで販売中



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ちなみにこのお酒の生産元の石川酒造さん、HPを見てみると、
日本酒づくりの他、クラフトビールの生産やレストランなども手掛けており、
蔵見学もしっかり目に出来るなど、かなり観光に力を入れている印象。
というか凄く魅力的に感じる…w
https://www.tamajiman.co.jp/
コロナが収束したら、是非とも訪れたい酒スポットの1つに追加されてしまった…w


今は無理だけど、いつか訪れるその時に備え、
せめてお酒だけでも楽しもう…という感じでレビューに。


まずは冷酒から。

香りは爽やかで甘く、メロンや白ブドウを連想させる。
同時に、芳しいアルコールの香気も感じられ、
夏酒らしく爽快ながらも、力強い味であることが伺える。

一口飲むと、果たしてその予想は当たっており、
まるで100%リンゴジュースのような、果実感たっぷりの
力強い甘味と酸味が迸る。
日本酒というよりは、シードルや白ワインのような味わいで、
先日紹介した三重のお酒「アンプレヴュ」を思い出す。
夏酒らしく口当たりは軽めだが、重厚なフルーティーさが舌に乗っかり、
飲み応えは抜群。食後酒としてぴったりなのでは?という印象だ。

原料米が山田錦100%という点にも驚きだ。
こんな味も出せるとは、まさに山田錦マジックとでも言うべきか、
振れ幅の広さを感じさせてくれる…


このテイストで夏酒というのもあり、ちょっと邪道かな?
と思いつつ、実験的に燗にもしてみた。

香りの方は、冷酒と同じく、桃やプラム、白ブドウを思わせる、
爽やかながらもしっかりとした甘味と酸味を感じる。
プラム的な成分が加わってくるためか、若干酸に寄る印象。

味の方も、冷酒とテイストは変わらずしっかり目。
ジュースの如き、甘さとさっぱりした酸味で構成される、
フルーティーな味わいは燗でも健在だ。
香りで感じられたように、リンゴ、ブドウ、プラムを感じさせる、
芳醇で果実感あふれる味。
濃厚でまったりとした味が、舌に絡みつくかの如く主張するが、
余韻は酸味主体でさっぱりしており、そこまでしつこさは感じられない。


正直、夏酒にありがちな、さっぱりサクサク、ライトな味わいを
期待して飲むと、その味の重厚さに裏切られた気分になるかもしれないが、
このワインで言うとフルボディなテイスト、筆者的には十分アリ。
良く冷えた部屋で、お酒もしっかり冷やして(燗も美味しいが)、
デザートワイン的な感じで使いたい逸品だ。


味:★★★★(フルーティーで濃厚、後味はさっぱりの変わり種系夏酒)
入手難易度:★★★★(限定品でそろそろ売り切れ始めている?見つけたらラッキーか)