暗く重いニュースばかりが続きますが…
当ブログはそろそろ通常営業で頑張っていきたいと思います。
外で大っぴらに飲めない分、少しでも家飲みのお酒の
チョイスの足しになればと思うばかり…


さて、湿っぽいのはここまでにして。
結構続いてますが、今回も日本酒を紹介。
先日、百貨店での買い物の折、
あまり日本酒イメージの無い県の銘柄を見つけたので、
珍しくてつい買ってしまったという次第。


薩州正宗 純米酒


その名の通り、薩州、鹿児島県はいちき串木野市、
濱田酒造株式会社さんの所有する、金山蔵(きんざんぐら)にて
造られる日本酒。

鹿児島のお酒と言うと、いの一番に思い浮かぶのは、やはり芋焼酎。
ここ濱田酒造・金山蔵も、元は長く焼酎を生産する蔵として稼働してきたが、
(ちなみに総延長120kmにもなる、山中の坑道跡に蔵を作っているそうで…
 凄い…一度訪れてみたい…)
焼酎造りの理想形を求めて、実験的に
日本酒の生産にも取り組み始めたのだとか。


以前、熊本の「亀萬」という銘柄を紹介した記事にて、
「このお酒が日本最南端で醸される~」とか堂々と書いてましたが、
どうも間違い。今は沖縄でも「黎明」という銘柄が造られており、
日本の全ての都道府県で日本酒が造られているようですね…
これはこれで凄い事だ…


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ラベルは飾らず、あくまでシンプル。薩摩隼人っぽい?
「冠岳伏流水」と記載があるように、流石焼酎の一大生産地、
名峰の質の良い水がふんだんに使用できる環境で造られた逸品だ。


では早速、初の鹿児島酒、どんなものかいざレビュー開始!


まずは冷酒より。

アルコールの香気が強く感じられるタイプで、香りは甘く、かぐわしい。
お酒らしいニュアンスを漂わせながら、やはりというか、
米焼酎を思わせる、どっしりとした力強さが特徴。
しかしその中には、芋焼酎のような甘くまろやかな香りも。

味は淡麗ですっきりとした辛口タイプ。
口に入れた瞬間、ふわっと、しかし力強くアルコールの香気が膨らむ。
余韻でもこの芳醇な香りが長く感じられ、
焼酎のような力強いテイスト、流石薩摩らしい仕上がり。


続けて燗に。

アルコールの甘い香りが、更に強く主張するようになってくる。
芋焼酎を思わせるまろやかな香りも、冷酒に比べ更に増すように。

すっきりとした、淡麗辛口の味わいは冷酒の時とさほど変わらないが、
アルコールの香気は、軽やかになりながらも、
口の中でより膨らみを見せるようになる。
日本酒とは思えない程芳醇で力強い余韻は、米焼酎のお湯割りを
飲んでいるかのような印象を受ける…


という訳で、やはりどちらかと言えば焼酎に近いテイストなように感じられた。
ただ日本酒としては、非常に香る部類に入ると思われるので、
ここから更に、既存焼酎との差別化で、
面白い日本酒になる事を期待したい一本。


味:★★★(淡麗辛口で良く香る。焼酎とより差別化出来れば…)
入手難易度:★★★(蔵元HPからオンライン購入でき、さほど苦労はなさそう)



…最後に…

コロナウイルス蔓延の影響で、名指しされてしまった
夜の飲食業界(特にバー)に、一日でも早く客足が戻り、
まともに営業できるようになる事を祈るばかりである…