さて、本日で筆者は仕事納め。
明日からは、主にコミケに参戦するために東京へ。
そのまま正月は関西の実家でまったり過ごす予定なため、
予告していた通り、今回が2019年最後の更新。

そして東京ではまた、良いブログのネタになる、
お酒との出会いにも期待したいところ…

では、今年のトリを飾る、日本酒を1本ご紹介。


勲碧 純米 無濾過生原酒


愛知県は名古屋の北、岐阜県にほど近い江南市に蔵を構える、
勲碧酒造株式会社さんのお酒。
勲碧と書いて「くんぺき」と読む。


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原料米には、全量「山田錦」を使用。
精米歩合は、純米吟醸に近い65%。
(純吟は60%以下)

あまり酒処というイメージが無いかも知れない愛知だが、
県南部には某大手食酢メーカーや、サントリーの知多蒸留所などもあり、
醸造行為は結構盛んに行われていたりする。

また、最近では「醸し人九平次」「義侠」「蓬莱泉」など、
全国的に流通している銘柄も増えてきており、
いずれも美味しいお酒ばかり。


筆者は百貨店でこの「勲碧」を見つけたのだが、
愛知の銘柄ではまだ飲んだ事が無かったため、
見分を広めるために購入したという訳だ。


では前置きはこの程度にして、レビューへと。
まずは冷酒から。


マスカット、メロン、青リンゴを思わせる、
清涼感溢れる、爽やかで甘さを湛えた優しい香り。

軽やかで柔らかく、するりと滑るように口に入る、
吟醸酒のような口当たりが印象的。
山田錦原料だが、まるで五百万石を感じさせるライトな仕上がり。
しかし暫くすると、ググっと力強い米の旨味と酸味が
顔を覗かせ、最後に優しい甘味が余韻として残る。


続いて燗に。

加温することで、更に香りは芳醇になり、
フルーティーな甘味とさっぱり感のある酸味が共存し、
メロンやイチゴを感じさせる香りに。

味は、冷酒の時のライトな感じとは打って変わって、
強い甘味と旨味を感じる、濃厚で力強い味わいに変化。
燗を付けるだけで、ここまで劇的に味の変化を感じられるのは
非常に面白い。
余韻は小ざっぱりとした酸味に、まったりとした甘さもあり、
これまたイチゴを彷彿とさせる感じ。


冷酒と燗でガラリと味が変わり、そのどちらも美味しいという、
一石二鳥なお酒。状況に合わせて味の方向性を
選択できるのも魅力的。

寡聞にして知らなかったのが勿体ない位のレベルだ…


味:★★★★(冷酒でも燗でも、フルーティーな味わいで美味しく頂ける)
入手難易度:★★★★(ネットではあまり見つけられず。百貨店限定モデルか?)


さて、しつこいようですが今回は最後にここでまた宣伝。
そう、アレです。


12/30(月)、コミックマーケット3日目(東京ビッグサイト)にて、
日本酒・ウイスキーレビュー本(新刊2冊、既刊1冊)頒布します!

南4ホール 「ネ」ブロック 24a
サークル名「Drinker Demon」にて雄町、じゃなかった、
お待ちしております!!